SDLとは?
スマホと自動車の画面付き車載器(ディスプレイオーディオやナビ)を接続して、車載器上でスマホアプリを実行可能にするオープンソースの規格。トヨタとFORDが推進し、SDLC(コンソーシアム)で規格のバージョン管理運用されている。各自動車会社もSDL に加入している。類似技術として、AppleのCarplayや、GoogleのAndroidAUtoがある。SDLはGAFAが自動車への進出を防衛する目的に自動車会社が中心になってSDLを担ぎ出したとも解釈できる。
SDLの紹介記事
https://ascii.jp/elem/000/001/744/1744261/
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/keyword/1070951.html
SLDCの日本分科会
SDL公式HP
オープンソースなのでマニュアルやソースコードは全て開示されている。
https://www.smartdevicelink.com
SDL対応アプリの作り方
SDLアプリとして動作させるためには、既存のスマホアプリに、SDL_Proxyを埋め込めば良い。SDL_Proxyは、車載器に実装されているSDL_Coreとセットで動作するソフトモジュール。SDL_CoreとSDL_ProxyがUSB、BlueTooth、Wi-Fiといった通信レイヤの上でRPCで動作する。既存のスマホアプリの各クラスと、SDLCが公開しているSDL_Proxyクラスとを、多重継承(Javaの場合はimplements)して新クラスにSDLのRPCメソッドを追加すればよい。
SHAIDサーバーでSDLアプリID取得
SDL対応アプリに対してユニークIDを割り当て管理するサーバー。SDLCが運営。
ホワイトリスト登録
各自動車メーカが自社の車載器で動作を許可するSDLアプリ一覧を管理しているのがポリシーサーバー。スマホアプリベンダとしては、SHAIDサーバーでアプリIDを取得するときに、どのOEMで動作許可させるのかをできるので、全て許可で申請しておくとよい。
利用料
ユーザ目線でいうと、使い慣れたGoogleMapや、iPhoneの使い慣れたUIを自動車の車載器で運転中も安全に使えるという理由で、CarplayやAndroidAutoを使いたいかもしれないが、これらGAFA製品は有料化の動きがある。一方SDLは無料!
応援メッセージ
日本のナビベンダを頂点とするサプライヤチェーンを守り、組み込み系機器のソフト開発者の雇用創出のためにSDLを応援したい。スマホアプリベンダの事業企画の方には、自社のスマホアプリにSDL_Proxyを埋め込むことで、運転中のドライバの顧客接点を握るチャンスがあることを認識いただきたい。