チーム

IT開発現場ではチームは自己組織化する

 IT関係の仕事をやり始めて、率直に感じていることとして、チームは当初定義した役割定義から互いに補完し合う形で自己組織化する部分があると感じています。インターネットでなんでも情報が入手できるようになって、個人能力の進化に制限がなくなったので、社会人になっても勉強する人としない人では能力差がより顕著になっています。マネジメントの観点から、最適な役回りをアサインするために保有スキルに着目して3タイプに層別します。

高い技術力があり課題解決に優れる人

 最も重宝される人。普段からIT技術習得の努力を継続し、自身の人的資産向上を意識した働き方をしており、長い開発経験から設計センスもあるため、いろんなチームから指名がはいるため、さらにナレッジが蓄積しよいスパイラルで成長していく。新しい技術に挑戦し続けてる限り、開発現場で必要とされる「人財」となっていくだろう。これから先の時代も生き残る。

課題解決力はないがIT技術はそこそこ理解できる人

 要件定義のさらに前工程でのドキュメント整理担当としては機能する。が、開発チームが必要とするのは明確な要件定義書である。なぜならば、要件定義の前工程の緩いドキュメントの粒度では、システム作りに着手できない。それでも、その要件定義書を作成するときに、開発チームと会話が成立するレベルの技術理解力があれば、とりあえずは後工程である開発チームからの救済によりアジャイル的にプロジェクトは進めることができるが、いったん要件定義書まで共同作業が完了すると、このタイプの人は、その後の開発チームへの貢献は小さくなるので次のプロジェクトの上流工程の仕事にアサインします。

 

技術は理解できないが旗振りはできる人

 プロジェクトを前に進めようとする意思はあるので、会議の設定や上流の社内調整など、開発チームの工数を奪わないような動き方をする人は、プロジェクトオーナー(プロマネではない)としては開発チームからは担がれることもある。ただし、この役目は1人で十分である。予算を取った人が相当することが多い。プロジェクト当初時点から変更になった周辺環境変化にあわせてピボットする際に、どちら方向に軌道修正するのかの指針を出したりするビジョナリーの役目がフィットするケースもありました。

チームは自己組織化する

 互いに共通ミッションを遂行するために、必要なスキルセット、高い課題解決力をもっている人を開発チーム※に歓迎するため、開発チームは、必然的に自己組織化する。いくら、上位職がチーム編成をしたとしても、スキルトランスファーができないメンバはそうそうに蚊帳の外になるといった現場をいくつも見てきました。

※ ここでいう開発チームとは、人事上の組織ではなく、実質的に機能しているチームのことを指します。

大学入試以上に学ぶこと

 世の中の技術進化が早くなったので1つの技術領域で定年まで過ごせる人はかなり少なくなってくると思います。例えば、自動車であればかつては花形の技術者であったエンジン技術者や、ITの領域ではオンプレのシステム技術者などが直撃かもしれません。そのときに、もう一度初心に戻り、新しい技術領域を自身で学ぶことを始めることができれば、生存確率も上がるでしょう。また、そのような勉強をしている人間であることを、社内外に名前を売ること意識しましょう。そうすれば、社内の他の他チームや、社外のリクルータからも指名が入るようになります。せっかく学んで自分の価値を高めたのであれば、収益UPにつなげる営業活動も忘れずにやっておきましょう。

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