目次
- 1 この記事について
- 2 著者
- 3 内容
- 3.1 第一章 日本経済が誠直しなくなった理由
- 3.2 第二章 デフレの中心でインフレ対策を叫ぶ
- 3.3 第三章 経済政策をビジネスセンスで語るな
- 3.4 第四章 仮想通貨とは何なのか?
- 3.5 第五章 お金について正しく理解する
- 3.6 第六章 金融と財政をめぐる勘違い
- 3.7 第七章 税金は、何のためにある?
- 3.8 第八章 日本の財政破綻シナリオ
- 3.9 第九章 日本の財政再建シナリオ
- 3.10 第十章 オオカミ少年を自称する経済学者
- 3.11 第十一章 自分の理論を自分で否定した経済学者
- 3.12 第十二章 変節を繰り返す経済学者
- 3.13 第十三章 間違いを直せない経済学者
- 3.14 第十四章 よく分からない理由で消費税増税を叫ぶ経済学者
- 3.15 第十五章 主流経済学は、宗教である
- 4 本書を勧める理由
この記事について
この記事の対象読者
- まだ投資を始めてない人
- 経済について全般的に理解したい人
- ゼロサムゲームの投資をしていてプラスサムゲームの投資をしてない人
- 投資はしたけど退場してる人
この記事から得られること
- インフレ、デフレ、貨幣、債務、預金といった事の本質的なことを理解できる。
書籍の概要
MMT理論の真偽とか経済とはなんぞや?を知りたくなったのが動機。インフレ、デフレ、貨幣、債務、預金といった事の本質を、ものすごくシンプルにわかりやすく解説している本です。日本が結果的にデフレ政策になってることがわかりやすいのでお勧めです。
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著者
日本の経産官僚、評論家。特許庁総務部総務課制度審議室長を経て、経済産業省商務情報政策局情報技術利用促進課長。研究分野は経済ナショナリズム。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
内容
第一章 日本経済が誠直しなくなった理由
- 需要とは「消費」と「投資」。
- 企業も赤字になると「投資」を控える。
- 将来に対する不安は消費を抑制させる。
- インフレは貨幣価値が下がっている状態。人は金よりも物を欲しがる。
- 経済成長は、基本的には(緩やかな)インフレを前提としている。
- デフレは(物よりも)持っているお金の価値があがっていく現象。
- デフレになると経済成長は止まる。
- 政府はデフレにならないように緩やかなインフレとなるように経済を運営しなければならない。
- デフレ(需要不足)で不景気のときに、個人や企業が消費や投資を控え貯蓄に励むのは経済合理的な行動。個々野の正しい行動でも、それが積み重なった結果、全体として好ましくない事態がもたらされる現象を「合成の誤謬(ごびゅう)」という。
- 合成の誤謬は政府が(需要を起こす財政政策で)治すしかない。
第二章 デフレの中心でインフレ対策を叫ぶ
- デフレとは合成の誤謬の典型。ゆえにデフレ脱却は政府の責任でなされるべき。平成の日本がデフレ脱却できないのは政府の責任。
- 政府が民間の消費や投資の増大を促進する必要もある。そのためには、減税が効果的。
- デフレの時や失業者が多いときは、保護主義は正当化し得る。
第三章 経済政策をビジネスセンスで語るな
- デフレ対策は(反対のことをするので)直感に反することがある。
- 政府はまずデフレ脱却を果たし、経済をインフレにする。その上で、生産性の向上を促し、経済成長を実現する。
- 企業の経営と、国の経済運営は性格が全く異なる。民間のビジネスセンスで国の経済運営を考えると間違えてしまう。
- デフレの時には、大きな政府こそが望ましい。
- 政府は需要不足を解消するために、むしろ財政支出を拡大して需要を作り出すべき。
- 公共投資それ自体は需要となるので、少なくとも需要不足の解消には役立つ。
- どうしても財政赤字を減らしたいなら、最低限、デフレを脱却するしかない。インフレになれば無駄な歳出は、気が済むまで削減してよい。
- インフレ対策とデフレ対策は正反対。インフレの時の暴論であるものが、デフレの時には正論になる。
第四章 仮想通貨とは何なのか?
- 発効上限が決められているので、金本位制に近い。希少性がビットコインの価値の源泉。
- 金本位制の時代には、しばしばデフレが起きた。その最悪の例が1930年代の世界恐慌。
第五章 お金について正しく理解する
- 貨幣とは負債の一形式であり、経済において交換手段として受け入れられた特殊な負債である。
- 貨幣を負債の一種とみなす学説を「信用貨幣論」という。
- 貨幣とは、第3者にも譲渡することができる特殊な形式の負債。
- 貨幣を創造するということは、負債を発生させるということ。
- 貨幣として流通するものは、現代経済においては「現金通貨」と「銀行預金」。貨幣のうち、現金が締める割合は2割未満。
- 銀行が貯金通貨という通貨を創造する。貸し出しによって預金という貨幣が創造される。銀行の貸し出しの段階で預金は創造される。
- 資本主義が発展し続けてきたのは、信用創造という恐るべき機能をもつ銀行制度があったから。
- 銀行はいざという時の現金通貨の引き出しに備えて、中央銀行に一定額の準備預金を設けておかなければならない。
- 通貨は納税の手段となることでその価値を担保している。
- 通貨の価値を裏付けるものは、租税を徴収する国家権力である。
第六章 金融と財政をめぐる勘違い
- 銀行はてものにある預金を貸し出すのではない。その反対に、貸し出しが預金を生み出す。
- 預金通過が増えるからそれに応じてマネタリーベースが増やされる。
- 中央銀行は、インフレ対策は得意だが、デフレ対策は苦手。このことは「紐では引けるけど押せない」という格言で知られる。
- 国債発行(財政赤字)が、通貨(預金)供給量を増やす。
- 日銀が政府から直接国債を購入して当座預金を供給することは財政ファイナンスとほぼ同じ。
- 財政ファイナンスは、ハイパーインフレになるから、絶対にやってはならない!とよく言われる。しかし銀行の国債購入という事実上の財政ファイナンスは、(既に)普通に行われている。
- 財政支出の拡大とは需要の拡大であり、そして、「需要の拡大」と「貨幣供給量の拡大」とは、信用貨幣論では同じこと。
- 財政支出の伸び率とGDP成長率は、各国で比例している。中国は約12%、アメリカで約4%、日本はほぼ0%。
- デフレ下では(需要が減ってるから)金融緩和は効果が上がらなくなる。インフレにするには、(需要を増やすために)財政赤字を拡大する必要がある。
第七章 税金は、何のためにある?
- 政府の財政赤字は民間部門の貯蓄によってファイナンスされているのではない。政府の財政赤字は、それと同額の民間部門の貯蓄を生み出す。したがって、民間部門の貯蓄の量が製薬となって財政赤字が拡大できなくなるということはありえない。
- 政府(≒日銀)は通貨を発行する能力があるという点において、個人や民間企業とは決定的に異なる。
- 国家の経済運営をビジネスセンスで語ってはいけない。
- ユーロを採用した国々は、自国通貨の発行権という特権を放棄したために国家であるにもかかわらず民間主体と同じように破綻する可能性のある存在へと成り下がった。
- 永遠に財政破綻しない政府であれば債務を完全に返済仕切る必要ない。
- 財政赤字の制約を決めるのは、インフレ率(物価上昇率)。インフレになりすぎたら財政赤字を拡大してはいけない。
- 税金とは物価調整の手段。財源確保の手段ではない。
- 格差の是正は需要の拡大を通じて、経済成長を促します。
- 消費税は格差是正のみならず、経済成長の観点からもよくない税制。
- デフレとは投資よりも貯蓄が優先される経済状態。したがって法人税を減税されてもデフレである限り企業は投資には及び腰だからかえって貯蓄(内部留保)を増やしてしまう。
第八章 日本の財政破綻シナリオ
- 金利の高騰が起きない理由は、①デフレ、②市場は日本の財政破綻を信じてない、③日本銀行が国債を大量に購入している、の3点。
- 国家に財政破綻したいという狂気に満ちた政治的な意思がなければ実現することはかなわない。
第九章 日本の財政再建シナリオ
- 財政破綻の例としてよく引き合いに出されるアルゼンチンとギリシャは、財政制度等審議会が悲願とする「プライマリーバランスの黒字化」目標を、見事に達成していました。そして、その後まもなくして財政破綻に陥った。
- 政府部門の黒字化は民間部門の過剰債務、つまりバブル発生の裏返し。
- 政府部門のの黒字化は財政健全化と呼ばれ、好ましいもののように思われていますがバブルの発生という意味では、民間経済の不健全化。財政健全化の達成は必ずしも喜ばしいことではない。
- 誰かの債務は別の誰かの債権。
第十章 オオカミ少年を自称する経済学者
- 財政破綻論者は、狼が来ると二十年言い続けており、デフレが放置された。いったいいつまで狼が来るのを待ち続けるのか?
第十一章 自分の理論を自分で否定した経済学者
- 金融市場が発達した現在では、資産価格だけ上昇して、物価はあまり上昇しないということがありえます。
- 持続的に物価が下落するのは需要の弱さの結果として生じる現象であり、需要自体が不足しているときには、(金融政策で)流動性だけを供給するだけでは物価は上昇しない。
- デフレの下では、消費者は浮いたお金があっても、それを支出ではなく貯蓄にまわしてしまう。
第十二章 変節を繰り返す経済学者
- 単なる制約要因のひとつにすぎない貨幣量を、主たる要因である支出(消費)よりも強調することは、最大の誤りである(ケインズ )。
- 金融政策にはインフレ退治の効果はあっても、デフレ退治の効果は乏しい。
- デフレで金利が極めて低い水準まで低下すると人々がお金を抱え込む傾向が強まる。すなわち、「流動性の罠」と呼ばれる状態。
- デフレで需要がない時は、需要を創出する意外、どうやっったて貸し出しは増えない。
- 金融政策だけで経済を立て直すという実験は、日本でもアメリカでもすでに失敗という結果が出ていた。
- 需要不足の状態では金融政策によって物価を上昇させることは難しい。
第十三章 間違いを直せない経済学者
- マクロ経済学は、過去30年以上にわたって進歩するどころか、むしろ退歩した。
- 経済学者達は、しばしば、自分たちの内輪でしか興味を持たれないようなどうでもいい数学問題にばかり没頭している。
- 主流派経済学の理論を否定するような者は、「経済学を知らない素人」として扱われ、経済学や経済政策の議論の場から排除されてしまう。
- 地動説はMMT、主流派経済学は天動説。
- MMTは財政赤字の大小はインフレ率で判断すべきだという考え方。ハイパーインフレになっても財政赤字を心配しなくてよいという主張ではない。
第十四章 よく分からない理由で消費税増税を叫ぶ経済学者
- 低所得者により多くの痛みを押し付ける税制が消費税。
- 誰かの債務は、別の誰かの債権であり、「国内民間部門の収支+国内政府部門の収支+海外部門の収支=0」という関係式が成り立つ。
- 銀行は、中央銀行が供給した準備預金を通じて国債を買うものであり、そして政府支出によって民間貯金が増える。
第十五章 主流経済学は、宗教である
- 歴史研究や、実証研究の結果を受け入れようとしない主流派経済学者は、もはや、科学とは言えない。主流派経済学は宗教になった。
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