貧富の差

日本への警告 ジム・ロジャーズ 『ドル資産も持つべし』

この記事について

この記事の対象読者

  • 資産形成をまだ初めてない人。
  • 日本株だけで資産運用している人。
  • アセットアロケーションが日本資産だけの人。

この記事から得られること

  • 日本円以外の資産(ドル/ユーロなど)を持つ必要性を明確に理解できる。
  • 最悪のケースに備えて海外移住を視野にいれた準備をスタートできる。

著者

ジム・ロジャーズJim Rogers1942年10月19日生まれ)は、アメリカ合衆国投資家クォンタム・ファンドの共同設立者。ロジャーズ・ホールディングスの会長ウォーレン・バフェットジョージ・ソロスと並び「世界三大投資家」と称される。アラバマ州出身。

 ジムの投資手法は保守的な”BUY AND HOLD”ではなく、利益が出る状況に応じてロング(買い持ち)とショート(売り持ち)のどちらでもポジションをとり、投資対象も株式だけでなく通貨商品と幅広く、また現物取引だけでなく先物取引オプション取引も行う等、ジョージ・ソロスともに1970年代におけるヘッジファンドの先駆者であった。国際情勢、マクロ経済、金融政策、社会のトレンドなどによる需給の変化を徹底的に調査して、そこから価格の大きな上昇または下落を予想してポジションをとる、後にグローバル・マクロと呼ばれたスタイルの走りでもあった。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

本書の内容(ダイジェスト)

第1章 日本人が見て見ぬ振りをする破壊的な未来

  • 一歩下がって「何かがおかしいのではないか」と自分自身に聞いてみること。
  • 人口減少に借金1000兆円の2つが経済成長の妨げになる。
  • 無駄な公共事業を続けて財政赤字を膨らませてきた。地方の有権者と政治化のご機嫌をとる以外、何ら経済的効果を生まない。この悪しき伝統が日本の状態を悪化させてきたことは間違いない。
  • プライマリバランスを均衡させることのできない日本は、借金を返すために公債を発行する悪循環から抜け出せないでいる。日本は内側から蝕まれている。
  • 日本政府が政権を維持する目的のために、破産しそうな企業を助け、国民の失敗の尻拭いをし続けている点も問題。破産を免れた古い人間たちは、既得権益を守るために自民党を支持し続ける。
  • 世界の歴史において、財政に問題を抱えた国の自国通貨はすべて値下がりしてきた。
  • ジムロジャース本人は、株であれ通貨であれ、日本に関連する資産は何も持たない。この先買う予定もない。日本経済を破壊するアベノミクスが続き、人口減少の問題を解決できない限り、この判断は変わらない。
  • 日本は、就きたい職業の第一位が公務員。世界のほとんどの国で考えられない事態。(それだけ安泰思考が強い⇨将来の既得権益勢になる)

第2章 日本人が今克服すべき課題

  • 日本は移民を積極的に受け入れるべき。年間7万人では規模が小さい。
  • 海外からの旅行客がこの5年で6倍に!インバウンド消費を生かせ。
  • 日本だけでやっていけると言えた時代は終わった。
  • 外国人と積極的に接すること。どんな国の人間であっても、なんと似通っているのかと感じる。
  • 子供や孫には中国語を習わせなさい。
  • 日本国内で資金を保有しているなら、早急に資金を海外に移すこと。
  • 日本で貯めた貯金と政府かrなお年金を老後資金のあてにするのは甘い。
  • 財政破綻した旧ソ連による年金が、急速なインフレに伴いほとんどの価値を失った。
  • 日本の中ではなく、海外に目を向けて留学や転職を考えてみること。
  • 日本人の能力が劣っているわけではない。
  • 最高品質のものは何でも日本にある。日本の品質に関する情熱は間違いなく世界1。2番目が思いつかないほど群を抜いている。
  • 品質を下げることは絶対に反対。そもそも消費者とは高品質の製品を欲しがる。
  • マニュアル主義を見直せ。社会が硬直化しやすい。
  • 農業の可能性に着目せよ。今、誰も買おうとしない日本の農地や農場はとても安いから、ここにやる気のある移民を呼び込めば、それだけで成功する。
  • アジアからくる観光客に勝機を見出せ。中国語のツアーガイドとか。
  • 観光立国としての立ち位置を明確に。
  • 未来を読むために歴史を学べ。

第3章 アメリカ,中国,朝鮮半島 これが変化の本質

  • 科学技術系学科の年間卒業生数(日本19万人、アメリカ56万人、中国470万人)
  • 歴史的に見て中国人こそが最も優秀な資本主義者だった
  • IT関連を中心として非国営企業が中国経済を牽引している
  • 中国の方針「まず試しにやってみよう、問題があれば後で政府が規制に乗り出す」
  • 覇権国家は近隣国を支配する。
  • 活気にる近代化が進む北朝鮮。南北統一でビジネスチャンスあり。大韓航空株、国境付近の北側の土地、など。
  • インドは世界最悪の官僚制度という問題を抱えている。
  • 世界からロシア極東に資金が集まることで、ウラジオストクは世界の中で最もワクワクするとしの一つになる。
  • アメリカの経済制裁がロシアの農業を後押し
  • 大麻ビジネス拡大はコロンビア経済成長の起爆剤
  • 大きな変化を掴むには小さな変化に目を向けなくてはならない。

第4章 家族とお金を守るための9つの成功法則

  • 人の言う通りにしてはいけない
  • 故郷に留まるな
  • 結婚、出産を急ぐな
  • 自分の能力を過信するな
  • 情熱を無視するな
  • お金のことだけではない
  • 子供の情熱も尊重せよ
  • お金について学ぶことを怠るな
  • 何のために稼ぐのかを忘れるな

第5章 こらからの時代に勝つ投資

  • どこがベアかという目で常に投資対象を探る。
  • 他人よりも先に変化に気づくこと。
  • たくさんリサーチをして思考し研究をしなくてはならない。その会社の人たちは賢いのか、誠実なのか、競争ははげしいのか、多額の負債はないか、対象の会社の情報は徹底的に調べる。徹底的に調べることは労力を要するが、そのステップこそが他社との差をつける。
  • もし生涯で20回しか投資のチャンスがなかったらどうするか?
  • よく知らないものに分散投資するな。
  • 情報源は、新聞と年次報告書。ファイナンシャルタイムズ、ザストレーツタイムズ、ザビジネスタイムズ。
  • 情報を鵜呑みにせずに疑い自分の頭で考えること。いかに政府が好調ぶりをアピールしていたとしても、現地に行きそこに暮らす人々の姿を見れば嘘が見える。
  • 社会通念や慣習から、「絶対にそうだ」と考えられていたことが、間違っていた場合、何が起きたのかをしっかり調べること。
  • 安全という言葉を信じない。安全という言葉を決して使ってはならない。世界は常に変化している。
  • 好機は危機に潜む。
  • 金融業界が儲かる時代は終わりつつある。実物経済の時代がくる。日本人は農業をすると成功できる。
  • 天井知らずにあがるものだとこの世には存在しない。
  • 大衆のヒステリーを見抜く。投資で勝ちたければ大衆の心理に自分が巻き込まれてはならない。
  • 事実を調べずに、願望や欲望だけで物事を判断しない。人の考えに流されず、徹底的なリサーチを行い、自らの頭で考える。

本書の参考情報

 総務省の令和3年公式データより引用。

  • 日本の人口推移
  • 外国在住者の人数数位

本書を勧める理由

 疑い自分で納得するまで調べることが肝要。日本の状態については、自分でも色々調べて考察してみるが、本書の内容が真なのであれば、将来的には海外移住するという選択を検討する必要がある。

 成功のためには努力と情熱が必須であるのは、他の成功者の言葉と同じ。

Life is short, ride and far, make it happen

 ージムロジャーズが本にサインするときにいつも添える言葉ー

 株については、歴史、政治、経済、金融、など、徹底的に調べる努力を継続し、世の中に変化を与える「触媒」を検出し、株価の動向を洞察する力を養うことが大切。本書を読むことで、変化に対する意識をどういうことにむけておけばよいのかを学ぶことができます。本書で理解しておくとで世界的な視野で資産形成を有利に進めれると思います。お勧めです。

日本の危機に対する備えはドルで資産形成

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